千代田幹線整備事業とは
私たちの生活になくてはならない「きれいな水」。
千代田幹線整備事業は、千代田区飯田橋~港区港南までの全長約8.7Kmの新設幹線を整備し、
老朽化している既設幹線の再構築と、外濠等の水質改善を目的とするプロジェクトの1つです。
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千代田幹線工事の必要性と役割
首都東京における主要道路の下には地下鉄など様々な施設が作られ、非常に過密しています。そのような環境においても、みなさんの快適な生活を維持していくために既設の下水道幹線の再構築は避けられない課題となっています。
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しかし、これらの幹線(「飯田橋幹線」、「中段幹線」、「高段幹線」)は現在も都市化の進展が著しい都市部の下水を芝浦水再生センターへ送るための大動脈として機能しており、常に水量が多く、水位が高い状態にあります。
このため、千代田幹線を整備し、下水の流れを切り替えることにより、飯田橋幹線等の再構築を進めていきます。 -
外濠水質改善への寄与
現在、外濠および日本橋川の水質改善のため、外堀通りなどで外濠流域を対象とした貯留施設を整備しており、完了時には千代田幹線と接続されることとなっています。
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これにより、大雨の際、外濠に放流されていた、雨の降りはじめの特に汚れている下水を千代田幹線に流すことができるため、外濠の水質改善にも寄与します。 -
工事の困難性
施工距離が千代田区飯田橋~港区港南(芝浦水再生センター)までの約8.7km と長大になり、地表からの深さが最大約60mになるなど、過去に類をみない長距離・大深度の大規模な幹線となっています。
大規模幹線工事における安全性及び品質を確保するため、最新の技術を幅広く取り入れ駆使することで、プロジェクトを進めます。
老朽化し、内面劣化した中段幹線
常に水位が高く、再構築作業ができません。
千代田幹線整備事業の目的と効果
老朽化対策
千代田幹線を整備することで、3幹線(飯田橋幹線・中段幹線・高段幹線)の水位を低下させ、大正から昭和にかけて整備された下水道幹線の老朽化対策を可能にします。
また、水位を低下させることにより、既設幹線の能力に余裕を持たせることができます。
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▼ 対策前
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▼ 対策後
※画像はイメージです
水質改善
千代田幹線を整備することで、雨天時に皇居外濠に放流されていた降雨初期の特に汚濁負荷の高い下水を千代田幹線に流すことで、水質を改善します。
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▼ 改善前
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▼ 改善後
※画像はイメージです